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有給休暇取得日を会社が決める「計画的付与制度」 社員・会社ともにメリットがあります

神戸就業規則サポートセンターが、あなたの会社の人事労務に役立つ情報をお伝えします。

[topic color="blue" title="中小企業経営者のご相談"]

 

当社は、ビルの清掃業を請け負っています。

社員のモチベーションを上げることで仕事に対して前向きになり、

情熱を持って仕事に取り組んでもらうようになりたいと考えています。

その為には、働き方改革のひとつとして,

有給休暇の取得率を高めることが効果があると考えています。

そこで、多くのビルが休館となるゴールデンウイークやお盆休み、

年末年始に有給休暇を付与しようと会社カレンダーを改定しました。

すると、社員の一人が、

「有給休暇は社員が自由に取りたい時期を決めることができるものだから、

会社が勝手に決めるのはおかしい!」と反対しています。

会社としては、社員のことを想って、有給の取得率を高めたいと思って決めたことなのですが。

それに、有給休暇を取得する日を、会社が決めることができる制度があると聞いたことがあります。

会社が、有給休暇の取得日を決めることはできないのでしょうか?

 

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[topic color="red" title="神戸就業規則サポートセンターの回答"]

 

ご相談の社員は、会社が勝手に決めるのはおかしいと主張されていますが、会社が、有給休暇の取得日を指定することはできます。

これを「有給休暇の計画的付与」といいます。

ただし、3つの条件を満たす必要があります。

それは、

1、就業規則に制度を規定すること

2、労使協定を結ぶこと

3、指定できる日数は限度があること

です。

では、「有給休暇の計画的付与」についてご説明していきましょう。

 

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有給休暇の取得を促すことで業績アップにつながります

社員が労務を提供してくれる代償として、

会社には賃金を保証することと、社員の安全と健康を守る義務があります。

これを、「安全配慮義務」といいます。

定期健康診断や有給休暇の取得を促進する取り組みもそのうちのひとつです。

 

有給休暇の取得は社員に与えられた権利ですが、

本の有休取得率、有休取得日数、ともに世界19か国の中で3年連続最下位の50%という現状です。

政府は、有給取得率の向上を推進していますが、

実際には有給休暇の取得はそうできることではないことがわかります。

これは、会社にとっても難しい課題です。

ご相談のケースで経営者が懸念しているように、

有給休暇の取得率が低いことはモチベーションの低下につながり、生産性の低下を招く心配があります

社員に有給休暇の取得を促しながら、経営に支障がでないようにしていくことが必要です。

 

有給休暇には社員とその家族の身心をリフレッシュしてもらう目的もあります。

社員の働く意欲を回復して業績アップにつなげるうえでも、

有給休暇を取得できる環境を整備することは必要不可欠でしょう。

 

そこで、

「有給休暇の計画的付与」という制度が役に立つのです。

「有給休暇の計画的付与」とは?メリットは?

「有給休暇の計画的付与」とは、会社が指定した日に、社員に有給休暇を付与する制度です。

計画的付与で取得日を指定するためには、

「労使協定の締結」が必要です。

有給休暇を取得できる機会が増える制度ですので、社員にとっては不利になるものではないため、

労働基準監督署への届出は必要ありません。

 

指定する日数には上限があり、

有給休暇のうち5日を超える部分とされています。

最低5日は社員が自由に有給休暇の取得日を指定できるようにする、という趣旨があります。

 

ご相談のケースの場合、

まずは、就業規則に制度を規定し、労使協定を締結する必要があります。

(就業規則の規定例と労使協定例はこちらからダウンロードできます)

そのうえで、5日を超える部分について、会社が有給休暇の取得日を指定することができます。

労使協定を結んでいれば、社員が有給休暇の取得日を指定することを拒否することはできません

また、事前に社員の有給休暇取得日を把握しておくことができるので、

有給休暇取得による業務への支障を軽減できるメリットもあります。

「年次有給休暇の計画的付与」に関する就業規則の規定例

社会保険労務士が監修した

[keikou]「年次有給休暇の計画的付与」に関する就業規則の規定例[/keikou]

をワードファイルでご提供しています。

御社の実情に合わせ、修正して活用することができます。

就業規則規定例のダウンロードは以下のバナーをクリック。

就業規則専門、神戸就業規則サポートセンター代表 社会保険労務士の清水がお伝えしました。

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